ぎっくり腰、というのは皆さん聞いたことがあるかと思います。
では、”ぎっくり背中”はどうでしょうか。
そんなのあるの?!と驚かれる方も多いかと思います。
ぎっくり腰とは、疲労や運動不足またはオーバーワークなどによって筋肉が強張っている状態で、過度な力が加わった際に腰部を損傷し痛みが起こります。
一番多いのは、何か物を持ち上げようとしてぎっくり腰になることでしょうか。腰を曲げる動作、屈んだり、逆に屈んだ状態から身体を起こそうとしたときなども多いでしょう。当院へ来られた方ですと、歯磨きをして口を漱ごうと少し前屈みになったら腰に激痛が走った、洗顔するのに前屈みになったときに腰に激痛が走った、という症例もあります。
ぎっくり背中というのは、これが背中で起こった、ということです。
なぜ背中に、と思うかもしれませんが、最近は腰より背中を痛める方が増えています。
わたしの経験上ですが、力仕事をされている方は、やはり腰を痛める事が多いです。最近ですと介護職の方がぎっくり腰で来院されました。
では背中を痛める方はどうかというと、主にデスクワークの方が多いかと思われます。スマホを利用されることが多い方も背中を痛めやすいです。以前はデスクワークでも腰が痛いと訴える方が多かったのですが、最近はパソコンなどを使うことが増え、デスクワークと言っても姿勢がだいぶ変わっています。
背中を丸め、肩が前に出て、首が前に出て、モニターを見つめることで目の疲れも増え、背中・肩・首・目の周りの筋肉の緊張が強くなりやすい姿勢です。
筆記などの姿勢では、机に肘をついて寄りかかりながら書いたりすることがあるかと思いますが、肘や腕でよりかかると肩は後ろに下がります。そして背中を反るような形になります。こうなると背中よりも腰の負担が強くなります。
全てがそうだというわけではありませんが、使う道具の変化による身体の使い方が変わってきているため、痛める箇所が変わっているわけです。
寝違いのときも言いましたが、健康な状態・筋肉の柔軟性が保たれている状態では、ぎっくり腰やぎっくり背中なんてものは起こりません。これらの症状は1日で痛みが治まることもあれば数か月続くこともあります。日頃からケアしておくことで、避けられるものですので、ぜひ毎日のセルフケアを考えてみてください。もちろん、当院に来て頂ければ身体のケアからセルフケアの方法など、サポートさせて頂きます。
多くの方が、痛みから解放され健康な生活をおくれますように。